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農業労務管理 農業の労災事故

農業ではどんな事故が起きているか

 農業では、どのような事故がおきているのでしょうか。平成13年から17年までの5年間の農業による労災事故、約100件を調べてみました。
 事故原因としては高所での作業中の転落事故が多く、また、草刈機を使用中による事故が地域や作目、老若男女を問わず多く目立っています。

(1)(落下・転落)の例

(2)草刈機による例

(3)機械による例

(4)作業手順を守らなかった例

(5)職場の整備を怠った例

(6)家畜による例

(7)うっかり不注意による例

各種データ

(1)負傷者の性別(人)

男性 80
女性 24
合計 104

(2)負傷者の年齢(人)

年齢 人数
20歳未満 7
21~30歳未満 25
31~40歳未満 13
41~50歳未満 21
51~60歳未満 18
61~70歳未満 15
70歳以上 4
不明 1
合計 104

(3)事故の原因(人)

転倒・転落 26
機械・刃物の扱いミス 18
物体の落下・飛来 15
機械に挿まれる 9
自動車と接触 6
危険物を踏む 2
物に追突 8
動物と接触 7
誤って飛び降りる 2
虫に刺される 2
その他 9
合計 104

(4)屋内・屋外(人)

屋内 37
屋外 63
不明 4
合計 104

(5)作目(人)

水稲 20
露地野菜 3
施設野菜 13
果樹 6
花卉 1
酪農 7
肉用牛 12
養豚 16
養鶏 13
茶加工 6
乳加工 3
不明 4
合計 104

(6)負傷部位(人)

頭部 10
顔面(眼) 4(6)
頚部 11
5
手・指 30
脚・足指 35
その他 11
合計 112

(7)負傷状況(人)

打撲 17
捻挫 9
骨折 23
切り傷 30
擦り傷 6
火傷 4
指切断 3
その他 17
合計 109

(8)入院日数(入院した者のみ:人)

5日未満 3
6日~9日 7
10日~19日 7
20日~29日 4
30日以上 10
合計 31

事故を防ぐために

 農業に限らず、事故は毎日繰り返す作業のちょっとした油断から起きるものです。この業務中の事故は、作業手順を厳守することによってかなりの部分が防げるものです。
 たとえば電車やバスの運転手が行う「指差し確認」。はたから見ていると愚直なほどの丁寧さですが、万が一事故を起こすと大惨事になりかねない責任の重い仕事ゆえ、作業手順の厳守は徹底しています。業務中の事故は慣れた頃が一番起き易いといいます。いつもいつまでも初心を忘れず「指差し確認」を続けていく心得はどんな仕事をする上でも大切です。

安全配慮義務

安全配慮義務とは

 「安全保証義務」「安全保護義務」ともいわれています。これは、使用者が労働契約上、労働者に対して負っている「使用者の設置にかかる場所、施設、器具等の設置管理、または使用者の指示のもとに行う業務管理にあたって、労働者の生命および健康などを危険から保護するよう配慮すべき義務」のことで、具体的には次のようになります。

安全配慮義務違反とは

 どんな事故が安全配慮義務違反となるのでしょうか。過去の判例により具体例を見てみましょう。

労災保険に未加入中に従業員がケガをした場合

強制適用事業の場合

 事業主が、労災保険の加入手続き(労災保険に係る保険関係成立届の提出)をしない間に、労働者が労災事故を被った場合であっても、基本的には、被災労働者は労災保険で治療を受けることはできます。ただし、事業主が故意または重大な過失(所轄労働基準監督署等から指導があったにも係らず加入手続きをしない等)により労災保険に係る保険関係成立届の提出を怠っていた期間中に発生した業務災害または通勤災害についてはペナルティがあります。

暫定任意適用事業の場合

 農業のうち個人経営で従業員が5人未満、かつ危険・有害作業をともなわない事業所は、暫定任意適用事業といい、労災保険が任意加入となっています。そしてこの事業所が任意加入の申請をしていないために労災保険の適用事業所として認可を受けていないときは、その事業所で働く人々は労災保険による補償が受けられないことになります。
 したがって、これらの事業所で働く労働者が万一業務上の災害で傷病を被ったときは、労働基準法による災害補償により、事業主が補償責任を果たすことになります。

労働安全衛生法

 労働安全衛生法は、労働者の安全と健康を確保するとともに、快適な職場環境の形成を促進することを目的とする法律です。労働安全衛生法では,労働災害により労働者が死亡、負傷または疾病により休業した場合に労働基準監督署への報告が義務づけられています。労働災害によって労働者が死亡した場合は、「業務上過失致死罪」に問われることがあります。
 労働安全衛生法は、労働基準法と相まって、

など、働く人々の安全と健康を守るとともに、さらに進んで快適な職場環境をつくることを目的とし様々な安全管理・衛生管理を事業主に義務づけています。

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