1.労働保険を新規に適用するときの手続き
農業は、個人経営で従業員も常時5人未満であれば労働保険の加入は任意ですが、法人化すると強制適用となります。労働保険の適用事業所となったときは、「労働保険保険関係成立届」を監督機関に提出しなければなりません。
いつ
農業法人を設立したとき
任意加入したいとき
どこへどんな書類を
労働基準監督署
- 「労働保険保険関係成立届」(労災保険用)
- 「労働保険概算保険料申告書」
- 労働保険任意加入申請書(任意加入のとき)
公共職業安定所
- 「労働保険保険関係成立届」(雇用保険用)
- 「労働保険概算保険料申告書(藤色)」
- 「雇用保険適用事業所設置届」
- 「雇用保険被保険者資格取得届」
添付書類は
- 登記簿謄本(又は賃貸借契約書)
事業所の所在を確認するために必要です。 - 労働者名簿
個人別に作成されたもので、氏名・住所・生年月日等記載されたもの。用紙は市販されています。 - 出勤簿
タイムカードなど、被保険者全員分が必要です。 - 賃金台帳
賃金の支払い実績がない場合は、基本給や通勤手当等の額が記載されている「雇用契約書」等を提出してください。 - 源泉所得税の領収書
賃金支払の実績がない場合は、税務署に提出した「給与支払事務所等の開設届出書」の控を提出してください。
いつまでに
労働基準監督署への書類提出
事業を開始した日から10日以内
公共職業安定所への書類提出
事業所設置の翌日から10日以内
雇用保険に任意加入する際に必要な書類等
<提出書類>
- 労働保険 保険関係成立届
- 労働保険 概算保険料申告書
- 雇用保険 適用事業所設置届
- 雇用保険 被保険者資格取得届
- 労働保険 任意加入申請書
- 承諾書
- 同意書
- 誓約書
<添付書類>
- 事業主の住民票(世帯全員)
- 源泉所得税の領収書
- 出勤簿(過去1年分以上)
- 賃金台帳(過去1年分以上)
- 労働者名簿
- 直近の確定申告書(写)
- 農協へ提出している売上高を示した書類
- 事業概要のわかるもの
- 事業場現場の写真
※過去1年間の事業実績がないと加入できない(事業として成り立っているか、1年間を通して雇用(賃金の支払)ができるか、保険料の支払い能力はあるか等を確認するため)。
2.社会保険を新規に適用するときの手続き
労働保険と違い、農業は、個人経営の場合、従業員の数にかかわらず社会保険の適用事業所になりません。ただし、法人は、業種や規模にかかわらず加入が義務づけられていますので、農業生産法人を設立したときは、事業主は社会保険に加入しなければなりません。加入にあたっては、「健康保険・厚生年金保険新規適用届」を社会保険事務所に提出し、雇用実態や保険料の支払能力などの審査を受けることになります。新規適用の受付は、社会保険事務所によってまちまちですが、週に2日程度しか行っていないところが多いので、新規加入をする際は、事前に管轄社会保険事務所に受付している曜日や時間などを確認してください。
いつ
農業法人を設立したとき
任意加入したいとき
どこへどんな書類を
社会保険事務所
- 「健康保険・厚生年金保険 新規適用届」
- 「新規適用事業所現況書」
- 「健康保険・厚生年金保険 被保険者資格取得届」
- 「健康保険被扶養者(異動)届」
- 「保険料口座振替依頼書」
- 「健康保険・厚生年金保険 任意適用同意書」(任意加入のとき)
添付書類は
- 登記簿謄本
- 賃貸借契約書(事務所等を借りている場合)
- 労働者名簿
- 出勤簿
- 賃金台帳
- 源泉所得税の領収書(「給与支払事務所等の開設届出書」の控)
- 現金出納簿
いつまでに
適用事業所となった日から5日以内。ただし、新規に事業を立ち上げた場合には、事業活動、納税状況、従業員への賃金の支払い状況などが見られるため、1ヵ月~3ヵ月後に加入するのが一般的です。
3.労働保険料の納付手続きは
労働保険(労災保険・雇用保険)の保険料は、保険年度(毎年4月1日から翌年3月31日)単位で計算し納付します。
具体的には、まず年度の初めに概算額で申告・納付し、その期間終了後に確定額を計算し、納付した概算額との過不足を精算します。また、同時に次年度の概算額を申告・納付します。この手続きを「年度更新」といいます。概算額で申告・納付する保険料を「概算保険料」といい、確定額で申告・納付する保険料を「確定保険料」といいます。
年度更新の時期が近づくと、都道府県労働局から申告書が送付されてきますので、6月1日から7月10日の間に金融機関・郵便局または労働基準監督署などで申告・納付します。
概算保険料は、保険年度分の全額を納付するのが原則ですが、概算保険料額が40万円以上ある場合は、3回に分割して納付することができます。各期の納期限は、第1期が7月10日、第2期が10月末日、第3期が1月末日です。第2期、第3期の納付書は、各納期限の約10日前に送付されてきます。
4.社会保険料の納付手続き
社会保険(健康保険・厚生年金保険)の保険料は、従業員の標準報酬月額及び標準賞与額に保険料率を乗じて計算されます。
労働保険料の納付は、原則年1回ですが、社会保険では、毎月の保険料を事業主が自己の負担分と従業員の負担分を合わせて、翌月の末日までに社会保険事務所に納付します。したがって、事業主は、従業員の毎月の給与から従業員の負担すべき保険料を源泉控除することになります。
【標準報酬月額】
毎月、各従業員の報酬から保険料を計算していたのでは、事務が煩雑になってしまうので、報酬の額をいくつかの等級に分け、それぞれの従業員に仮の報酬を定め、同一の従業員については、原則として1年間その報酬をもとに保険料などの計算をすることにしています。
【標準賞与額】
平成15年4月1日から総報酬制が導入され、賞与に対しても標準報酬月額と同一の保険料率で賦課されることになりました。
5.従業員を雇入れたときの労働保険の手続き
手続きは事業主が行います。
いつまでに
被保険者となった日の属する月の翌月10日まで。例えば、4月1日採用の場合、5月10日が提出期限です。
どこへどんな書類を
公共職業安定所
- 「雇用保険被保険者資格取得届」
- 「雇用保険被保険者証」(新規学卒者など初めて雇用保険の被保険者になる者の採用の場合、採用される者が雇用保険被保険者証の交付を受けていないので、必要ありません。)
添付書類は
- 労働者名簿
- 出勤簿(タイムカード)
- 賃金台帳
- 雇用契約書
- 雇用保険適用事業所台帳
その他
労災保険の加入は、個人単位ではなく事業所単位ですので原則的に被保険者という概念はありません。したがって、新たに雇い入れられた従業員は、そのときから労災保険の適用を受けることになり、改めて労災保険の加入手続きは発生しません。
6.従業員を雇入れたときの社会保険の手続き
手続きは事業主が行います。
いつまでに
雇用した日から5日以内
どこへどんな書類を
社会保険事務所
- 「健康保険・厚生年金保険 被保険者資格取得届」
- 「健康保険被扶養者(異動)届」(被保険者となる者に被扶養者がいるとき)
添付書類は
- 年金手帳(既に年金手帳を所持している者)
被保険者となる者に被扶養者がいるとき
- 被扶養者が配偶者の場合は、「年金手帳」
- 被扶養者が16歳以上の学生(高校生の子を除く)の場合は、「在学証明書」
- 被扶養者が60歳未満の父母・祖父母の場合の場合は、「非課税証明書」
- 被扶養者が直系尊属、配偶者、子、弟妹以外の者の場合は、「非課税証明書」及び「住民票」等同居を証明できるもの。
7.従業員の被扶養者に異動があったときの手続き
手続きは事業主が行います。
どんなときに
- 扶養家族が生じたとき(結婚等)
- 扶養家族が増えたとき(出産等)
- 扶養家族が減じたとき(扶養家族の死亡、就職等)
いつまでに
異動があったときに遅滞なく。
どこへどんな書類を
社会保険事務所
「健康保険被扶養者(異動)届」
添付書類は
- 婚姻等により国民年金第3号被保険者資格取得届を同時に届け出るときは、「第3号被保険者の年金手帳」又は「基礎年金番号通知書」
- 被扶養者が16歳以上の学生(高校生の子を除く)の場合は、「在学証明書」
- 被扶養者が60歳未満の父母・祖父母の場合の場合は、「非課税証明書」
- 被扶養者が直系尊属、配偶者、子、弟妹以外の者の場合は、「非課税証明書」及び「住民票」等同居を証明できるもの。
8.従業員の氏名が変わったがときの手続き
手続きは事業主が行います。
どんなときに
結婚等により、従業員の氏名が変わったとき
いつまでに
異動があったときに遅滞なく。
どこへどんな書類を
社会保険事務所
「健康保険・厚生年金保険 被保険者氏名変更(訂正)届」
- 健康保険被保険者証
- 年金手帳
「雇用保険被保険者氏名変更届」
- 氏名変更の事実を証明できる書類(運転免許証、住民票、パスポート)
- 雇用保険被保険者証
公共職業安定所
「雇用保険被保険者氏名変更届」
添付書類は
「健康保険・厚生年金保険 被保険者氏名変更(訂正)届」
- 健康保険被保険者証
- 年金手帳
「雇用保険被保険者氏名変更届」
- 氏名変更の事実を証明できる書類(運転免許証、住民票、パスポート)
- 雇用保険被保険者証
9.従業員の住所が変わったときの手続き
手続きは事業主が行います。
どんなときに
従業員が住所を変更したとき
いつまでに
異動があったときに遅滞なく。
どこへどんな書類を
社会保険事務所
「厚生年金保険 被保険者住所変更届」
添付書類は
従業員に被扶養配偶者がいる場合には、「国民年金第3号被保険者住所変更届」
10.雇用保険の被保険者の種別が変わったときの手続き
手続きは事業主が行います。
どんなときに
1週間の所定労働時間が30時間以上だった者が30時間未満になったとき、またはその逆
いつまでに
被保険者区分の変更が生じた日の属する月の翌月10日まで
どこへどんな書類を
公共職業安定所
「雇用保険被保険者区分変更届」
添付書類は
- 辞令、労働契約書、労働者名簿、賃金台帳等、所定労働時間の変更があったこと及びその月日を証明することのできる書類
- 雇用保険被保険者証
その他
所定労働時間が20時間未満になった場合は、雇用保険の被保険者の要件に該当しなくなるので、被保険者資格喪失の手続きをします。
11.従業員が退職したときの労働保険の手続き
手続きは事業主が行います。
いつまでに
被保険者でなくなった事実のあった日の翌日から起算して10日以内
どこへどんな書類を
公共職業安定所
- 「雇用保険被保険者資格喪失届」
- 「雇用保険被保険者離職証明証」(退職者が離職票の交付を希望しない場合は、必要ありません。ただし、退職者が離職の日において59歳以上であるときは、交付の希望の有無にかかわらず提出しなければなりません。)
添付書類は
- 労働者名簿
- 出勤簿(タイムカード)
- 賃金台帳
- 雇用契約書
- 退職願、定年などのように就業規則等規定により退職した場合は、その規定
- 雇用保険適用事業所台帳
12.従業員が退職したときの社会保険の手続き
手続きは事業主が行います。
いつまでに
退職日の翌日から5日以内
どこへどんな書類を
社会保険事務所
「健康保険・厚生年金保険 被保険者資格喪失届」
添付書類は
健康保険被保険者証
13.労災指定病院等で労災の保険給付を受けるときの手続き
手続きは被災労働者本人が行います。
どんなときに
業務上の災害による負傷や疾病で、労災病院又は労災指定病院で治療を受けるとき
いつまでに
遅滞なく
どこへどんな書類を
労災指定病院等を経由して所轄労働基準監督署
「療養補償給付たる療養の給付請求書」
その他
療養補償給付は、次に掲げるものを必要と認める範囲内で現物給付されます。
- 診察
- 薬剤又は治療材料の支給
- 処置・手術その他の治療
- 居宅における療養上の管理及びその療養を伴う世話その他の看護
- 病院又は診療所への入院及びその療養に伴う世話その他の看護
- 移送
14.労災指定病院等以外の医療機関で労災の保険給付を受けるときの手続き
手続きは被災労働者本人が行います。
どんなときに
業務上の災害による負傷や疾病で、労災指定病院等以外の医療機関で治療を受けたとき。
療養補償給付は、療養の給付として現物給付されるのが原則ですが、その地区に労災指定病院等がない場合、特殊な医療技術又は診療施設を必要とする傷病の場合で、最寄りの労災指定病院等では対応できない場合など、療養の給付をすることが困難な場合、療養の給付を受けないことについて労働者に相当の理由がある場合には、療養の給付に代えて療養の費用が現金給付されます。
いつまでに
遅滞なく
どこへどんな書類を
所轄労働基準監督署
「療養補償給付たる療養の費用請求書」
お問い合わせ先
下記リンクをクリックするとPDFファイルが開きます。
社会保険事務局
都道府県社会保険事務局一覧
PDF:19.4KB
労働基準部一覧
都道府県労働局労働基準部一覧
PDF:20.1KB
職業安定部一覧
都道府県労働局職業安定部一覧
PDF:19.2KB
PDFファイルの表示には、Adobe Readerが必要です。
Adobe Reader をお持ちでない方は
Adobe Reader の公式サイトから無料でダウンロードできます。
