ミステリ作家・藤岡真
藤岡用語 「笑歩(しょうほ)」略号=SH
日記にもしばしば登場する言葉です。
学生時代友人と散歩していたとき、下町の商店街に、倒壊寸前、荒(あばら)屋といった建物が並んでいるのを見て、「こんな質素な暮らしをしながら懸命に生きている。涙が出てくる」などと感動したのだが、あまりにボロ家ばかりなので、ついに涙は笑いに変わり、とうとう爆笑して笑いが止まらなくなり酸欠状態で悶絶した。
これが癖になり、こうした物件を求めて歩くことを「笑歩」と呼び習わし、しばしば実行、そして、その体験をエスカレートさせて綴った小説「笑歩」は第10回小説新潮新人賞を受賞した。「笑歩」の際に撮影した映像はVOWにも採用され、単行本で今も見ることが出来る。
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